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市川 正一; 千葉 悠介; 大野 史靖; 羽鳥 雅一; 小林 孝典; 上倉 亮一; 走利 信男*; 犬塚 泰輔*; 北野 寛*; 阿部 恒*
JAEA-Research 2016-021, 32 Pages, 2017/02
日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅのプラント工程への影響を低減するため、現在、原子炉格納容器全体漏えい率試験で用いている塩化リチウム式露点検出器の代替品として、静電容量式露点検出器の検証試験を実施した。原子炉格納容器全体漏えい率試験(試験条件: 窒素雰囲気、24時間)における静電容量式露点検出器の測定結果は、既存の塩化リチウム式検出器と比較して有意な差は無かった。また、長期検証試験(試験条件: 空気雰囲気、2年間)においては、静電容量式露点検出器は、高精度鏡面式露点検出器との比較の結果、「電気技術規程(原子力編)」の「原子炉格納容器の漏えい率試験規程」に基づく使用前検査時に要求される機器精度(精度: 2.04C)を長期間にわたり有することを確認した。
仲澤 隆; 菊地 寿樹; 安 和寿; 吉野 敏明; 足利谷 好信; 佐藤 浩一; 箕輪 雄資; 野村 俊文
JAERI-Tech 2001-010, 125 Pages, 2001/03
高温工学試験研究炉(HTTR)は、熱出力30MWの高温ガス試験研究炉として、1998年11月10日に初臨界に達し、現在、放射線監視システムを活用して出力上昇試験における放射線管理データの測定を行っているところである。本報告書は、出力上昇試験、定期自主検査などにおける放射線管理を実施するうえで役立つように関連するHTTRの施設の概要を含めてHTTR放射線監視システムの設計方針、放射線管理設備及び放射線管理計算機システム等についてまとめたものである。
仲澤 隆; 吉野 敏明; 安 和寿; 足利谷 好信; 菊地 寿樹
JAERI-Tech 2001-001, 101 Pages, 2001/02
高温工学試験研究炉(HTTR)は、定格熱出力30MW原子炉出口冷却材温度850の低濃縮二酸化ウラン被覆粒子燃料を用いた「黒鉛減速・ヘリウムガス冷却型」で日本最初の高温ガス試験研究炉として平成10年11月10日に初臨界に達し後、平成11年9月16日から平成12年7月8日の間で出力上昇試験(1)の9MW単独・並列運転を終了し、引き続き出力上昇試験(2)の単独運転による出力上昇中に自動スクラム停止した。本報告書は、今後予定している出力上昇試験及び定期自主検査作業等における放射線レベルの測定評価に役立てるため、これまで実施した出力上昇試験(1)及び(2)'において得られた放出放射線物質濃度、線量当量率などのモニタリングデータをまとめたものである。
岸田 雅子*; 内田 正治*; 吉岡 直樹*
PNC TJ3678 98-001, 206 Pages, 1998/03
平成4年度からこれまで、システムの簡素化と受動的安全性を重視した先進的なATRプラント概念の構築を目指し、従来のATRをベースに「ATRの特徴を活かす炉心冷却アイデア」を取り入れた要素技術の検討が実施されてきた。本研究ではこれまでの要素技術検討をまとめ、プラント構想、事故シナリオ、主要システム概念、格納容器(配置を含む)について検討し、安全性を向上した、合理的な中小型ATRパッシブ安全炉PS-ATR(以下PS-ATRと称する)のプラント概念を構築した。1要素技術の検討1)1000MWt自然循環型ATR原子炉・冷却系のシステム概念を構築した。2)受動的余熱除去機能を有する重水冷却系のシステム概念を構築した。2プラントシステム概念の構築1)原子炉本体は、上部よりの燃料交換方式として、格納容器の下部に設置したパッシブな安全系により原子炉本体が水づけにできるように、事故後の炉心冷却を確保できるようにした。2)原子炉冷却系は、自然循環型再循環方式とした。ただし、PS-ATRでは2ループとする利点が少ないため、システムが簡素化できる1ループ構成として、環状の蒸気ドラム、下部ヘッダを採用してスペースの有効利用をはかる方式とした。3)安全系の構成は、崩壊熱の除去、炉心への注水がパッシブなシステムで可能なようにして、電源喪失、小漏洩、大漏洩等の事故時のシナリオを検討して容量の設定、システムの成立性を確認した。以下にその構成を示す。ギャップ注水系+静的重水冷却系(崩壊熱除去機能)自動減圧系(減圧機能)蓄圧タンク注水系(注水機能)重力注水系(注水機能)原子炉格納容器冷却系(C/V圧力減圧、崩壊熱除去機能)4)以上の概念の格納容器内配置を検討して配置概念図を作成した。
not registered
PNC TN1410 97-031, 638 Pages, 1997/08
本書は、新型転換炉(ATR)の安全評価技術について、評価基準の考え方、評価の方針、解析・評価手法およびその妥当性等について、学識経験者の審議を通して集大成したものである。ATRの安全評価技術は、設計基準事象を評価するための「運転時の異常な過渡変化解析コードシステム」および「事故解析コードシステム」として体系化されており、前者は反応度投入事象解析コードおよびプラント過渡事象解析コードから、また後者は、大破断事故解析コード、中小破断事故解析コードおよび原子炉格納容器圧力解析コード等から構成している。これらの解析コード群には、動力炉・核燃料開発事業団(以下「動燃」)大洗工学センターに設置された重水臨界実験装置(DCA)、伝熱流動試験装置(HTL)、部品機器試験装置(CTL)及び安全性試験装置(SEL)等の実規模試験で得られた試験データに基づいて開発した各種相関式やモデルを組み込んでいる。また、これらの解析コードは「ふげん」における起動試験や前述の実規模試験による解析、国際的なベンチマーク解析等を通じて、その妥当性を確認している。さらに、ATRの潜在的リスクや安全余裕度に関する理解を深めると共に、設計基準事象を超える事象が発生した場合のアクシデントマネジメント手法を研究するために、シビアアクシデント研究および確率的安全評価手法に関する研究を実施しており、本書ではこれらについても研究の成果を集大成している。なお、本書のATR実証炉に係わる解析コードの試験による検証等には、通商産業省委託事業である新型転換炉技術確証試験の成果を用いている。
山口 隆司
PNC TN1410 97-028, 14 Pages, 1997/07
新型転換炉(ATR)の安全評価事象の内、「事故」の「原子炉格納容器内圧力、雰囲気等の異常な変化」に分類される事象における格納容器内の圧力、温度の評価には、原子炉格納容器内圧力解析コードCONPOLを用いている。ここでは、解析コードの機能及び解析モデルを示す。1.1解析コード本コードは、原子炉冷却材喪失事故が発生した場合における高温高圧の冷却材流入による格納容器内圧力上昇、温度上昇を評価する。そのため、本コードは下記の計算機能を有している。(1)原子炉冷却設備からのブローダウン量(2)原子炉冷却設備からの放熱(3)格納容器壁への蒸気凝縮熱伝達(4)格納容器スプレイ系によるスプレイ冷却効果1.2解析モデル本コードでは、原子炉冷却設備、格納容器、蒸気放出プールをモデル化し、それぞれに対し質量保存の式、エネルギ保存の式を基礎に、圧力、温度及び質量変化を求めている。
伊東 秀明; 佐々木 俊哉; 青木 裕; 大久保 利行
PNC TN9410 96-298, 177 Pages, 1996/11
高速実験炉「常陽」の燃料取扱設備は、取り扱う燃料集合体に付着した冷却材ナトリウムの酸化防止や放射性ガスの拡散を防止するため、アルゴンガスを封入して密封する構造としている。この密封構造には、2重Oリングシール構造が用いられ、この密封性が維持されていることを確認するため定期的に漏洩試験を実施している。しかし、これまで「常陽」の燃料取扱設備で実施してきた加圧放置法による漏洩試験方法では、所定の漏洩測定精度を得るために多くの時間を要することが課題となっていた。この課題を解決するため、これまで実施してきた漏洩測定方法を整理、検討すると共に、一般的に用いられる容器等の漏洩試験方法及び原子炉格納容器の漏洩測定方法を調査、検討した。これらの検討結果に基づき、使用計器の測定精度を向上させた測定試験装置を製作して加圧法、He加圧法、減圧法、液体窒素冷却減圧法の4つの測定方法による測定試験を行った。この結果から、各測定方法の実用性や測定限界等について明らかにし、以下の結果を得た。(1)燃料取扱設備には、減圧法による漏洩測定方法が、測定精度、測定値の安定性に優れ、適合性が高い。(2)計器の精度を高め漏洩量を統計的手法で計算する機能を付加した小型の自動測定装置を製作し、この装置によれば漏洩測定が所定の精度内で安定して実施可能である。(3)漏洩測定が所定の精度内で安定して実施可能なことから、複数のシール部を一括して測定することにより、100箇所以上あるシール部の測定作業時間を約半分に短縮した。
日比 宏基*; 鈴置 善郎*; 長田 博夫*
PNC TJ2678 95-007, 134 Pages, 1995/03
もんじゅ性能試験で実施される「原子炉まわりしゃへい評価」では、原子炉容器内及び原子炉容器室内などで中性子測定を行い、しゃへい設計の基礎データを取得する計画である。この試験解析には、しゃへい設計時に同じく、基本的には2次元中性子輸送計算手法を適用して実施されることとなる。しかしながら、原子炉容器室そのものが六角形であること、あるいは原子炉容器室しゃへい床には種々の貫通部や切り欠き部があり3次元的に非常に複雑な形状をしているため、このような複雑形状を2次元RZ体系でモデル化すると計算誤差が大きくなる可能性がある。したがって、試験解析には3次元的な形状を模擬した計算方法を適用し、中性子ストリーミング効果を適切に評価する必要がある。また、本しゃへい評価では、原子炉容器内の炉内NIS案内管内で中性子測定を行うため、試験解析として案内管内の中性子ストリーミング効果を評価する必要がある。そこで本研究では、原子炉まわり中性子ストリーミング効果予備検討として、原子炉容器内のしゃへい床の基本的な体系に対して3次元モンテカルロ法を適用したしゃへい床まわりの中性子ストリーミング解析を行うとともに、原子炉容器内の炉内NIS案内管を含む体系での中性子ストリーミング効果を含めた案内管効果を評価した。その結果、3次元モンテカルロ法の適用により原子炉容器室内の詳細な中性子束分布を求められる見通しを得るとともに炉内NIS案内管中のしゃへい測定値をファクタ0.30.5程度で再現できた。今回の知見を基に今後、原子炉容器室内のしゃへい測定解析に本格的に3次元モンテカルロ法を適用し、また、炉内NIS案内管中の他の測定の解析を行うことは有益である。
加藤 一憲*; 宮原 信哉
PNC TN9410 93-282, 92 Pages, 1993/10
高速増殖炉では、事故時に発生する放射性物質が格納施設内から環境中へ漏出するのを防ぐため、その雰囲気をフィルターで浄化している。高速増殖原型炉「もんじゅ」では、鋼製の格納容器とその外側のコンクリート製格納施設の間にアニュラス部を設け、常時その雰囲気をフィルターで浄化しながら負圧に維持することによって、放射性物質の環境中への漏出を防止している。このアニュラス循環排気系に設けられたフィルターは粒子状物質を補集するためのエアロゾルフィルター(多層式、中性能、HEPA)とガス状ヨウ素を補集するためのチャコールフィルターから構成されている。これらの補集効率等についてはエアロゾルフィルターについてはナトリウムエアロゾルを使用した試験によって、チャコールフィルターについては単体ヨウ素(I2)とヨウ化メチル(CH3I)を使用した試験によって、各々の性能が既に確認されている。しかし、ガス状ヨウ素についてはエアロゾル用フィルターによっても補集されることが報告されており、また、ナトリウムエアロゾル環境下ではそれがさらに加速される事も考えられる。そこで将来炉に向けた国の安全研究年次計画の一環としてナトリウムエアロゾル環境下におけるガス状ヨウ素のエアロゾルフィルターとチャコールフィルターによる補集効率に関する試験を実施した。その結果ナトリウムエアロゾルとガス状ヨウ素(I2)が混在する条件下において、エアロゾルフィルター、チャコールフィルターが実機で期待する性能を有していることが確認された。また、この条件下においてガス状ヨウ素(I2)はエアロゾルフィルターで良く補集される(99%以上)ことがわかった。これにより、ガス状ヨウ素(I2)がエアロゾルフィルターで補集される効果が、フィルター性能評価上十分期待できることが明らかとなった。
村松 精; 坂井 茂; 西田 優顕
PNC TN2410 93-017, 107 Pages, 1993/05
本報告書は、平成5年2月24日経団連ホールにおいて行われた第9回高速増殖炉研究開発成果報告会にもんじゅ建設所から報告した3件のスライドとオーラルペーパーをまとめたものである。発表テーマ(1)「もんじゅ」試運転の現状と今後の計画(2)総合機能試験の成果(3)性能試験計画
一宮 正和; 中井 良大; 丹羽 元; 三宅 収
PNC TN9410 93-068, 81 Pages, 1993/03
「もんじゅ」以降の大型高速増殖炉の安全性に関する仕様の選定に役立てるため,平成4年度に以下の項目を検討した。・格納施設の設計条件の検討・設計基準外事象シナリオの検討・ナトリウム燃焼に関する検討・FP保持特性に関する検討・PSA手法の適用性検討本報告書は,これらの検討に際して用意された資料をまとめたものである。
森山 正敏; 中井 良大; 丹羽 元; 三宅 収
PNC TN9410 92-068, 73 Pages, 1992/03
「もんじゅ」以降の大型高速増殖炉の安全性に関する仕様の選定に役立てるため、平成3年度に以下の項目を検討した。・格納施設の設計条件の検討・炉心損傷評価のシナリオの検討・PSA手法の適用性検討本報告書は、これらの検討に際して用意された資料をまとめたものである。
可児 吉男*; 中井 良大*; 姫野 嘉昭; 羽賀 一男*; 三宅 収; 近藤 悟*; 丹羽 元*
PNC TN9410 90-119, 58 Pages, 1990/03
高速増殖大型炉を念頭に,格納施設やルーフスラブの設計に当たっての条件設定の適切化を図るために,考慮すべき代表事象の選定方法,仮想事故の想定におけるナトリウムのFP保持効果の取扱い, 及び設計基準外事象に対する安全裕度の評価等手法について検討を行った。本報告書は, これらの検討に際して, 容易された資料をまとめたものである。
広井 博*; 松木 卓夫*; 三宅 収; 米川 強*; 姫野 嘉昭
PNC TN9410 88-078, 105 Pages, 1988/07
昨年度の継続として、大型炉の立地評価の候補事象と成り得る「一次冷却材漏洩事故」を想定し、各種設計条件、解析条件をパラメータにした解析を実施して、建屋一体型格納施設の成立性の検討を行った。建屋一体型格納施設では、配管・機器からの放熱が大きな影響を及ぼすので、より現実的な配管放熱モデルをCONTAINコードに組み込み、さらに漏洩Na温度が高くなる事故シナリオ(IRACS1ループ除熱)を想定して、次のパラメータ計算を実施した。(1)事故室雰囲気漏洩率、(2)Na漏洩孔、(3)漏洩箇所、(4)雰囲気酸素濃度、(5)常用排気系換気回数 FP放出量の計算結果から次のことが明らかにされた。(1)放熱モデルの改良によりFP放出量は1/5-1/3に低減される。(2)FP放出量に対しては、事故室漏洩率が最も大きな影響を与える(3)Na漏洩孔の大小の影響は、希ガスについて大きいが、ヨウ素等については小さい。(4)漏洩箇所、雰囲気酸素濃度、及び常用排気系換気回数が変わることによる影響は小さく、雰囲気酸素濃度や常用排気系換気回数等の設計条件に大幅な自由度を有することが明らかにされた。(5)ヨウ素、プルトニウムの放出量は常用排気系から非常用排気系への切り換え時期に強く影響されるため、漏洩の早期検出によりさらにFP放出量は低減される。
not registered
PNC TJ206 81-05, 124 Pages, 1981/02
HCDA後、溶融燃料が炉容器やガードベッセルを溶融貫通するような事故を仮定した場合、格納容器内の各部屋の温度、圧力等を解析することは安全上重要である。そのために、昭和53年度より、格納容器応答解析コード「CEDAN」を開発してきた。今回の研究は、つぎの3部からなる。1)CEDANコードの改修で、壁面への凝縮モデル等を追加した。2)解析コードのチェック・ランでSOFIREM2コードと比較計算を行った。3)原型炉を対象に、仮想的な炉心溶融貫通事故を模擬した計算をCEDANを用いて行った。今回の研究で、炉心溶融事故後、格納容器内での事故シーケンスを一通り理解することが出来た。しかし、事故シナリオや物理モデルに多くの不確定要因があるので、事故シーケンスを実際に支配しているのは何かを決めるため、パラメータ・サーベイを行う必要があると考えられる。
木谷 進; 松井 浩; 宇野 清一郎; 村田 幹生; 高田 準一
Journal of Nuclear Science and Technology, 10(9), p.566 - 573, 1973/09
密閉容器内の酸化ナトリウムエアロゾルの挙動をナトリウム冷却型高速炉の安全解析のために研究した。最初にその実験装置および方法を述べている。加熱したナトリウムに空気を吹付けることにより短時間内にエアロゾルを1m容器内で発生させた。NaOとしてのエアロゾル最大濃度は0.05~10g/mの範囲であった。エアロゾル濃度の減少とエアロゾル粒子の床および壁への単位面積当りの沈着を時間とともに測定した。エアロゾルの質量中央径と最大濃度との間には一定の関係があることが見出された。容器内における酸化ナトリウムエアロゾルの挙動を特徴づけるため、エアロゾル粒子の密度および粒子が壁に沈着する境界層厚さを決定した。エアロゾルの初期半減期といくつかの仮定を置いて計算した値との比較を行なった。
二村 嘉明; 渡辺 正秋
火力発電, 22(7), p.906 - 912, 1971/08
原子炉格納容器内には,制御棒駆動装置,非常用冷却設備,工学的安全設備,空調設備,計装制御設備,燃料取扱装置および強制循環ポンプ等の機器等原子炉の運転,維持,管理に直接関係のある重要な機器が設置されており,これらの機器への電力の供給,計装制御信号の発受信のために原子炉格納容器壁を貫通するケーブルペネトレーションが設置されているこのほかに格納容器壁を貫通するものとして,パイプペネトレーション,パーソナルエアロック,および機器搬入口がある。これらの貫通部は格納容器の一部であるからその気密性を阻害しないよう十分注意して製作され,常時その漏えいを検査できるようになっている。
伊藤 主税
no journal, ,
原子力機構が自主研究として実施してきた原子炉格納容器・圧力容器内部調査のための技術開発の成果を報告する。ファイバスコープによる観察技術とレーザー誘起ブレークダウン分光による元素分析技術を組み合わせて炉内の燃料デブリの分布を調査する装置の開発では、観察と組成分析の両機能を併用できる水中用のプローブシステムの成立性を確認するとともに、これらの光信号を伝送する光ファイバの耐放射線性を向上させ、積算線量100万Gyまでの使用を可能とした。宇宙線ミューオンを用いた非破壊検査技術では、HTTRの炉内を可視化する実験を行い、炉心部と炉内構造物を識別できることを確認し、1Fに適用するための高度化改良計画を立案した。また、JMTRの炉内照射試験技術として開発してきた自己出力型線検出器を1F炉内の線量計測に使えるように高感度化し、検出器を試作して線照射試験を行い、検出下限を10Gy/hまで拡張できたことを確認した。今後、国プロが実施する格納容器・圧力容器内部調査技術開発等において本研究開発の成果に基づく提案を行い、技術の適用を目指していく。
伊藤 主税
no journal, ,
高速実験炉「常陽」では、高速炉の炉容器内検査・補修技術の開発の一環として、光ファイバの耐放射線性向上及びこれを利用したファイバスコープによる炉内観察技術の開発を行ってきた。これまでに、OH基を添加した純粋石英光ファイバを用いて積算線量100万Gyの使用に耐え得るイメージファイバを開発し、「常陽」復旧作業において実用化した。また、当該技術を福島第一原子力発電所の廃止措置技術に応用するため、フッ素添加により耐放射線性をさらに向上させた光ファイバを用いて、高放射線環境下で10Gy/hオーダの線量率が測定可能な遠隔放射線計測技術を開発した。
安部 諭; 石垣 将宏; 柴本 泰照; 与能本 泰介
no journal, ,
シビアアクシデント時に生じる格納容器内熱水力挙動の解明を目的として、原子力機構ではROSA-SAプロジェクトを遂行している。格納容器内水素分布に影響する密度成層の侵食・崩壊挙動について、数値流体解析(CFD)解析のための乱流モデルの改良とその適用性について報告する。